解体工事や内装工事などを手がける建設業者の中には、自社で発生した廃材を運搬するために産業廃棄物収集運搬業の許可を取得しているケースがあります。この許可を持ったまま廃業すると、建設業許可の廃業届だけでは手続きが完了しません。
この記事では、産業廃棄物収集運搬業許可を持つ事業者が廃業する際に必要な廃止手続きの流れと注意点を解説します。
📋 この記事でわかること
・産業廃棄物収集運搬業許可の廃業時の扱い
・廃止届出書の記載内容
・提出先・期限
・許可証の返納
・建設業許可の廃業とあわせて必要な手続き
産業廃棄物収集運搬業許可とは
産業廃棄物収集運搬業許可は、産業廃棄物を運搬する事業者に対して都道府県(または政令市)ごとに交付される許可です。建設業者が自社の解体現場・内装現場で出る廃材を自ら運搬する場合、この許可が必要になります。
| 許可の種類 | 対象 |
|---|---|
| 産業廃棄物収集運搬業許可 | 一般の産業廃棄物(がれき類・木くず・金属くずなど) |
| 特別管理産業廃棄物収集運搬業許可 | アスベストなど特別管理が必要な廃棄物 |
許可は都道府県・政令市単位で交付されるため、複数のエリアで営業していた場合はそれぞれの自治体ごとに廃止手続きが必要になる点に注意してください。
廃止届出書の記載内容
| 欄 | 記載内容 |
|---|---|
| 届出者(氏名・名称) | 許可を受けている業者名・代表者名 |
| 許可番号 | 許可証に記載の番号(都道府県ごとに異なる) |
| 廃止の年月日 | 実際に事業を廃止した日 |
| 廃止の理由 | 「事業の廃止」など具体的な理由を記入 |
⚠️ 注意点
①複数自治体で許可を持つ場合はそれぞれに届出が必要
②許可証(原本)の返納を求められる自治体が多い
③紛失している場合は「亡失届」など別の手続きが必要になることがある
提出先・期限
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 提出期限 | 事業を廃止した日から10日以内としている自治体が多い(要確認) |
| 提出先 | 許可を受けた都道府県(または政令市)の廃棄物対策課など |
| 提出方法 | 窓口持参または郵送(自治体により異なる) |
| 添付書類 | 許可証の原本、委任状(代理提出の場合)など |
💡 産業廃棄物収集運搬業の廃止届は、建設業許可の廃業届(30日以内)よりも期限が短い自治体が多いため、優先して手続きすることをおすすめします。
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建設業許可の廃業とあわせて必要な手続き
産業廃棄物収集運搬業許可を持つ建設業者は、廃業時に以下の届出をまとめて整理する必要があります。
- 建設業許可の廃業届(様式第22号の4):都道府県の建設業担当課へ
- 産業廃棄物収集運搬業許可の廃止届:許可を受けた自治体の廃棄物対策課へ
- 運搬車両(パッカー車・ダンプなど)の売却・処分
- マニフェスト(産業廃棄物管理票)の保存義務:廃業後も一定期間の保存義務が残る場合がある
建設業許可の廃業届の書き方は建設業許可の廃業届の記載例、廃業時の在庫・廃材の処分については廃業時の在庫・材料・工具の処分方法もあわせてご覧ください。
運搬車両はどうする?
産業廃棄物収集運搬業で使っていたダンプ・パッカー車などの車両は、廃業に伴い売却することで廃業費用の足しになります。トラック系の売却については工務店・建設業の廃業でトラックを高く売る完全ガイドを参考にしてください。
よくある質問
Q. 許可の有効期限が来たら自動的に失効しますか?
A. 産業廃棄物収集運搬業許可には有効期間(通常5年)があり、更新しなければ期限到来で失効します。ただし、廃業の意思がある場合は期限を待たず廃止届出を出すのが正しい手続きです。
Q. 廃止届を出し忘れるとどうなりますか?
A. 許可が形式上残ったままになり、行政からの照会や更新案内が届き続けることがあります。事業を辞めた時点で速やかに届出をしておきましょう。
Q. マニフェストは廃業後も保管しておく必要がありますか?
A. はい。産業廃棄物管理票(マニフェスト)は法律で5年間の保存義務があります。廃業後も書類を破棄せず保管しておいてください。
まとめ
- 産業廃棄物収集運搬業許可は建設業許可とは別に廃止届出が必要
- 複数自治体で許可がある場合はそれぞれに届出
- 提出期限は建設業許可の廃業届より短いことが多い(要確認)
- 許可証の返納が必要な自治体がほとんど
- マニフェストは廃業後も5年間保存義務がある
